国宝 阿修羅展

うぃーっしゅ。

先日、東京へ行ってきました♪

用事まで時間があったので、上野の国立博物館でやっている「阿修羅展」へ。
興福寺創建1300年記念の特別展です。
3月から開催中で、ずっと見にいきたかったんだ〜♪


キヨスクで、阿修羅特集くんでた「サライ」を買って移動時間で復習。
私、こう見えても大学では「日本美術文化論」のゼミにはいってましたので少しは分かるのですよ〜

阿修羅さんは奈良でも見てるけど、今回は他にも興福寺のお宝が一同に見られるということで楽しみにしてました。

が!!!!
入場までに60分待ち。。

まーーーじーーーーでーーーーか!!!!!!

でも友達一緒だったので、待つのも苦にならず入場ーっ!

おっほ!

こりゃ凄いっ!

人も凄ければ、展示内容も凄い。

たまたま一緒に行った子も大学で授業が一緒だったりしたので、2人であーでもない、こーでもないと仏像談義ができて本当楽しかった!

そして、やっぱり興福寺の阿修羅像は最高に素敵。
神様なのに何か人間臭くって。
複雑な内面の感情や、心のゆらぎが読み取れる眉間や目の表情。
でも、一本の強い信念を感じます。本当、素敵。

阿修羅というと、憤怒のイメージが強くあると思いますが、見ての通りこれはちがいますよね〜


で、そもそも阿修羅って何? って話?

長くなりますよ〜笑
一緒に阿修羅道いっちゃいます?


ってことで、サライを参考に簡単に説明しましょう。

「阿修羅」さん、もともとはイランやアフガニスタンで信仰されていた「ゾロアスター教」の最高神アフラ・マズダー」だったのです。
その後インド古代神話に「アスラ」として登場します。

「アスラ」は温和な神「インドラ」との勢力争いを重ね、そのイメージは善神「インドラ」に敵対する悪神「アスラ」というイメージができあがっていくのでした。

インドの仏教がアジア各地(日本ももちろん!)に広まるにつれ、善神「インドラ」は守護神「帝釈天(たいしゃくてん)」となり、悪神「アスラ」は仏法を守り、仏に仕える八部衆の一人「阿修羅」と変身したのでした。

※神様の存り方っていうのは、時代や解釈の仕方でいろんな変化を遂げたりするものなのです、その辺は複雑なのであまり突っ込まないで下さい。と。

「阿修羅」の存在が大きく転換したのは、平安時代後期。
輪廻転生の六道(死後・天・人間・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄)の考えが中国から伝わってからです。

六道の「阿修羅道」にあるものは、「常に戦い負け続ける」世界に生きるのだといいます。
そんな世界って、、考えただけで凹むなぁ↓

ちなみに。
その教えを広めるために、鎌倉時代に多く描かれた「六道絵」の中で、「阿修羅道」の場面では「阿修羅」が憤怒の形相で、善神「帝釈天」と戦う姿が描かれています。(どう見ても、阿修羅側が悪っぽいところが笑えます)

鎌倉時代を過ぎると、「阿修羅」は再び、仏教の守護神として仏に侍る姿が描かれるようになります。
でも、守護神といっても、その表情は六道の教えの憤怒相のままだから面白いです。

善→悪→善と移り変わる、誠に忙しいお方なのです。

簡単(過ぎるけど)に言うとこんな感じでしょうか。


え? じゃあ何で、興福寺の「阿修羅像」は憤怒相じゃないのかって??

気になります?

気になりますよね〜

それに、何で顔が三つもあるのか、とか、手が6本もあるのか、

とかとか。


でも、今日はここまで。

このお話のつづきはまた次回にもったいブリブリ。



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~2009年5月
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